豊かさの話
先日ＮＨＫのテレビである人が
インタビューに答えていました。
学校卒業以来、30数年貿易関係の
仕事に携わり、海外を渡り歩き、
誇りを持ってやってきたきたそうです。
その方は最後に
「でも今までの人生、全然豊かじゃなかった」
「これからはもう少し豊かに生きたい」
と言い、自転車に乗って
その場を立ち去られました。
日本人は仕事に誇りを持っているけども
人生は豊かじゃない、
という事がとても強く印象に残りました。
これまでも風の時代の番外編で、
何度かこれからの時代は物質的な
価値ではなく、情報や知識や心など
目に見えないものの価値が高まるという
お話をしました。
以前、同じようなことを言っている
人がいました。
その人は奥さんと二人暮らしで
オープンカーに乗っていました。
バブルの絶頂期で、みんな高級車に
乗っているような時期の事です。
「オープンカーって、
人は乗れないし、荷物は運べないし、
屋根に断熱材が入ってないから、
夏はテントの中みたいに暑いし、
すごく不便なんだよねぇ。」
「でも不便、不自由っていう
贅沢さと豊かさを感じることが
できるんだよねー。」って。
あえて二人しか乗れない車に乗る贅沢。
あえて荷物を積めない贅沢。
日本人は、兎角あれもこれもと、
ありとあらゆる機能を
詰め込みたがる人種らしいです。
そんな中で、
不自由なことに贅沢を感じることも
一つの価値観、一つの豊かさ
なのかもしれないと思います。
ミニバンで家族と過ごす豊かさもあれば
彼のようにオープンカーで過ごす豊かさも
あります。
自分にとっての贅沢なひと時って
何をしているときでしょうか？
自分にとって豊かと言える人生って、
どんな人生でしょうか？
ＮＨＫで語っていた人の話を聞き、
これって、今の現代人、特に日本人の
風の時代の大切なテーマだな
と思いました。
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